―利き猪口― 利き猪口とは「きき酒」をする時に用いられる器で、白磁器の内側の底に同心円の二重の輪「蛇(じゃ)の目」が青色呉須(ごす)で描かれています。 この器にお酒を入れ、蛇の目の部分でそのお酒の色や濁りを判断します。 酒造りの現場には欠かせない道具です。 利き猪口には本格利き猪口・通称「本(ほん)きき」と、呑み利き猪口・通称「呑(のみ)きき」の二種類があります。 【利き猪口について詳しく知りたい方はコチラ】
本格利き猪口 酒蔵や品評会などで使われる、プロのための道具です。 種類は一合のみ。 本ききの特徴は生地が薄く、蛇の目は上絵付け(うわえつけ)と言われる技法で描かれています。 蛇の目◎を指で触ると凹凸があり、はっきりとしているのがわかります。 色は青呉須(あおごす)を用い、日本酒の色(黄色)と反対色を用いています。 この蛇の目の見え方により日本酒の透明度や色具合を確認します。 蛇の目が傷つかないよう、柔らかいスポンジ等で優しく洗うことや、繊細な作りの為に取扱いには十分注意が必要です。 本ききの蛇の目。蛇の目凹凸があります K09B-01 1合本きき猪口 容 量:約265ml サイズ:口径79mm×高さ70mm 内箱入数:1
薄口・呑利き猪口 薄口・呑み利き猪口の特徴は生地の厚みが薄く、蛇の目が鮮明ということです。 絵付け(したえつけ)と言われる技法で描かれており、蛇の目の上に透明な釉薬をかけて焼成するため色落ちがありません。 左:薄口・呑唎猪口 右:呑唎猪口 従来のものに比べるとかなり薄くなっており、本格利き猪口に近くなっています。 磁器の色もより白くなりました。 K16A-001 1合薄口・呑利き猪口 容 量:約240ml サイズ:口径80mm×高さ70mm ※1個箱対応可能です
呑利き猪口 呑ききの特徴は生地が厚く比較的丈夫な所です。 蛇の目は下絵付け(したえつけ)と言われる技法で、器本体を焼成する前に機械で描かれます。 蛇の目の上に透明な釉薬をかけて焼成するため、色落ちがありません。 大きさは1合~2勺まで6種類あり使い勝手がよく、試飲会や料飲店など多方面で使われています。 よく見かける側面に銘柄などが印刷された物のほとんどが、この呑ききです。 呑ききの蛇の目。 光に当てると透明な釉薬のためにテカテカと光ります。 呑利きの蛇の目を焼成前の生地に機械で描いているようす。 外側に銘柄等を印刷することも出来ます。